コンデジ持ってブラブラ 私の日常&非日常

日々質素に暮らして時々旅したい

映画「終わった人」を観て 本当に「終わった人」はこんなもんじゃない


私の記憶が正しければ、舘ひろしさんと言えば、「あぶない刑事」を筆頭に、二枚目のダンディーな役しかやった事がなかったように思います。


そんな「壮介」(舘さん)が「拗ねる」「愚痴る」「しょ気る」のオンパレードで退職後の1日目、2日目、3日目と始まり、「壮介」の現役時代は恐らく妻の「千草」にさえ言わなかった弱気な言葉を口にし出し続けました。


そんな姿に愛想をつかした妻「千草」は、「壮介」と距離を置こうとし出します。
美容室のお客様から聞いた、『卒婚』が頭を過りました。


「壮介」は東大工学部卒で元大手銀行員、子会社に出向後専務で定年退職を迎え、金銭的な生活の心配はないが、自由な時間はあるのに、やる事がない。
仕事はしたいが職歴や学歴が邪魔になるという悩みを持っていました。
私の様に職歴や学歴を一切自慢できない人間からしたら羨ましい話ですし、そんな恵まれた人も悩みがあるというお話から始まるのです。


劇中で一回だけ就職活動をしました、ハローワークからの紹介で、「山下正美」(清水ミチコさん)と「山下良夫」(温水洋一さん)が経営する山下メディカル社に面接に行ったのですが、職歴と学歴をネタにバカにされ不採用でした。
こんな事も世の中にはあるんだな?と私は素直な気持ちで見ていました。


「浜田久里」(広末涼子さん)と古本屋で初対面しその後、壮介が通い出したカルチャースクールの受付嬢をしている時にまた出会い、お互いに惹かれ付き合い出すのですが、いわゆるメッシーという立場です。
妻と娘に「恋でもしたら?」と勧められその気になった「壮介」でしたが、結局はフラれました。
私は昔から全くモテないタイプなので、「壮介」のような妄想を抱く事はないのですが、若い頃からやり手でモテたであろう「壮介」のような老年男性は、「あわよくば」とこんな事も考えの中にあるのかもしれませんね。


中盤に黒いサングラス姿の『あぶない刑事』の『タカ』を思い出させるようなバリッとしたスーツ姿で「久里」とデートをします。
これはわざとらしい演出だと思いましたが、舘さんの姿は相変わらず格好良かったです。


今、旬のアメフットならぬ、「壮介」の高校時代のラグビーのシーンで、「川上喜太郎、あだ名が16番」(渡辺哲さん)との喧嘩した時の話しが出ました。
「16番」が「壮介」に「ルールを無視したラグビーは・・・」と声を張り上げて意見を言った時には、「あれ、もしかして、仕込み?」と思うほどタイムリーな話題だったのですが、製作した時期はもっと前だったので、仕込みではないのですが、この時の16番は本当に格好良かったですし、どこぞやの大学の監督やコーチにも見せて上げたかったですし、どこぞやの政治屋さんや官僚さんにも見てもらいたかったです。


同級生が「壮介」に言った「思い出と戦っても勝てない、大事なのはそこからどう生きていくかだ」という言葉がとても重かったです。
過去にとらわれて生きるより、被ってきた鎧を全て脱ぎ捨て自然体になって、新たな事にチャレンジする。
一歩前に足を踏み出す勇気を養う為に、準備はいつも必要な事だと思いました。


最後のシーンは桜が満開の中で、NPOの建物の前で、「壮介」が車に乗ろうとした時に「千草」が来て近寄り、髪の毛を触り、「これからは2ヵ月に1回は髪を染めに来なければ」と言った時の「壮介」の嬉しそうな顔は忘れられませんでした。


この映画はハッピーエンドで終わって、結論を言うと「終わった人」ではなかったように思えましたし、私はこの逆の生き方をした人を現実に目のあたりにして見て来たので、本当に「終わった人」はこんなもんじゃないと思いました。


私はそうならない為にも、若い頃から〇〇を持ってきましたし、〇を大事にしています。


これからもそうあり続けたいと思っています。