コンデジ持ってブラブラ 私の日常&非日常

日々質素に暮らして時々旅したい

映画「万引き家族」を観て、無謀だったこども食堂経営を反省



映画の終わりの数カットで本当の母親と接する場面の「りん」(佐々木みゆちゃん)の悲しそうな姿が頭から離れませんでした。


連日のニュースで報道されています、あの写真が可愛いだけに胸が痛む、幼女虐待死事件を重ねてしまいますし、今日のトップニュースの新幹線死傷事件のような家族から見放された(自身で家族から離れた)容疑者の青年もおります。


子供たちの貧困を無くそうと微力ながら、こども食堂経営を考えていただけに、映画の中の架空の人物ということは、十分に理解していますが、「りん」がこれからも元気で生きていけますようにと願うばかりでした。


治(リリーさん)と祥太(城桧吏くん)がスーパーで万引きをするシーンから映画は始まりました。


日々ごく当たり前に行われているかのように、流れるような一連の作業に呆気に取られました。


その後も深い事情を抱えた血の繋がらない一家の日々の暖かそうな暮らしを見ているだけ、という感じでした。


「信代」(安藤サクラさん)は過去に自分も虐待され、腕に「りん」と同じような傷を作った経験があるから本能的に「りん」に寄り添い抱き締めていました。


取調室で女性取調官の質問で執拗に拭う涙は演技を超えていて複雑な感情を沸き起こさせました。


上の前歯が無いように見えた「初枝」(樹木希林さん)が、半分に割った皮付きのミカンを齧る仕草やテーブルからこぼれ落ちそうな素麺などのだらしのない描写、そして「信代」と「治」の全裸シーンで「信代」の背中に付いていた葱を「治」が嘗め回す姿が昭和臭さを醸し出していました。


終盤で、「祥太」が万引きをして、わざと捕まったシーンで、駄菓子屋のオヤジさんに「妹には万引きをさせるなよ」と言われた言葉が頭を過り、「りん」に万引きをさせない為だったのか、万引きする事に罪の意識を持ち始め、もうこんな生活終わりにしようと思ったからなのかと、色々思い巡らせました。


ラスト前に、「信代」が収監されている刑務所に「治」と「祥太」が行き、「信代」から、「信代」の親心からか、「祥太」に対する償いの気持ちからか「祥太」の本当の親の話しをされました。


「治」は「今日、俺たちを呼んだのはこれが言いたかったのか?」と叫んでいましたが、「祥太」はこの時に何を思ったのでしょうか、考えさせられました。


「治」と「祥太」が釣りをするシーンがありました。


「祥太」が随分背が伸びて大きくなりました。


そして「祥太」が「治」の安アパートで同じ布団に包まっている時に「祥太」が「僕を置いて逃げるつもりだったの?」と訊いた時に「治」は「そうだよ」と言った、あの時の言葉は嘘でした。


落ち着いたら迎えに行くつもりと劇中で言っていたと思います。


何故にあの時に「治」は嘘を言ったのか、恐らく相当辛かったと思います。


「治」は劇中で「祥太」に「父ちゃんと呼んで」と頼んでいました。


「治」自身が家族にあこがれていたのかもしれません。


最後に言った「父ちゃんは止めてオジサンに戻るよ」と言った言葉は「治」自身に強がり嘘を付いたと思いました。


最後に「祥太」がバスに乗り、「治」が追い掛けて行くシーンは、切なさを感じました。


「祥太」(城桧吏くん)、冒頭は女の子に見間違うような、線の細い少年からラストにかけてはどんどん成長していくように見えて、最後は今後何があろうと、きっと大丈夫と思わせてくれるような強さに見えました。


大人の愚かさと子供の成長の早さを見せ付けられた、今回の映画でしたが、また違う視点で拝見しますと、「りん」やその本当の親、そして今回の映画の「万引き家族」のような家族(失礼!)が来店するとも限らない、こども食堂ですが、人生経験の未熟な私が経営できるものかと不安にこそなりましたし、無謀だったと反省もしました。


様々な家庭環境の子供たちや親御さんたちが集う、こども食堂経営の難しさをこの映画を見て更にそう思い知らされた事は言うまでもありませんでした。