
今日のニュースで、ドジャースのロバーツ監督が娘さんのスタンフォード大学の卒業式に出席するため、チームを一時離脱する という記事を読みました。
勝利が求められるメジャーリーグの監督という立場でありながら、「家族を最優先する」という信念を貫いたロバーツ監督。
その姿勢に、アメリカのファンからは「誇らしい」「そうあるべきだ」「家族第一」と称賛の声が相次いでいるそうです。
この記事を読んだとき、私はある出来事を思い出しました。
私がレストランを経営していた頃の、忘れられない出来事です。
当時、私の妻の父親が他界しました。
妻は一人っ子なので、本来ならすぐにでも葬儀の準備をし、家族として寄り添うべき時でした。
しかしその時、私が経営していたレストランでは、信頼していた右腕の料理長が入院中でした。
私の代わりに調理を任せられるスタッフもおらず、予約のお客様に対応できない状況でした。
やむなく、「同じグループ内の別店舗でコース料理を召し上がっていただけないか」とお願いしたのですが、 そのお客様(ある内科医院の院長先生御一行)は激怒されました。
内科医院の院長先生御一行様は、日頃から患者さんの命を預かるという重い責任を背負っておられる方々です。
そんな方々が、激怒してまで『どうしても私の店で料理を召し上がりたい、ここでひと時を過ごしたい』と思ってくださっていたのだと考えると、それはそれで大変ありがたいことだと理解しました。
しかし結局、私は義父の葬儀を伸ばすという苦渋の決断をしました。
日本では、家族が亡くなっても休めない。
家族よりも仕事を優先せざるを得ない。
そんな現実が、今も確かに存在しています。
ロバーツ監督の決断が胸に響いた理由
だからこそ、ロバーツ監督が「家族の節目を最優先する」と堂々と宣言し、チームもファンもそれを祝福する文化に、私は深く心を動かされました。
「家族より大事なものはない」
ロバーツ監督はそう語り、コーチが家族の手術で離脱した時も「当然のことだ」と歓迎したそうです。
アメリカでは、家族行事のために選手や監督がチームを離れることは珍しくありません。
しかし日本では、まだまだ難しいのが現実です。
家族を大切にできる社会であってほしい
ロバーツ監督の記事を読みながら、私はあの時の自分を思い出し、「本来なら、家族を優先できる社会であってほしい」と改めて感じました。
仕事は大切です。
責任もあります。
しかし、家族の節目は一度きり。
その瞬間に寄り添えることこそ、人としての本当の幸せではないか。
ロバーツ監督の決断は、そんな当たり前のことを思い出させて下さいました。

